境界線

天狗の鼻より僕のペニスの方が大きいよ知らんけど

黒い鳩。

 

いじめられている鳩がいた。

しかも2対1だ。

いじめている方は実に賢い。

1羽増えれば手数が2倍になる。

理にかなっている戦法だ。

案の定いじめられている方は防戦一方だ。

とても勝機がないように僕は感じる。

さっさと逃げればいいものを全然逃げようしない。

むしろ戦いの中で打ち解け合おうとしてるのではないかとすら思える。

たぶん実際そうなんだろう。

根拠はない。

そんな思惑は察しようともせず、御構い無しにいじめる方はフルボッコにする。

楽しくなってきた。

いじめられている方は全身が黒い。

カラスバトと言われる鳩だ。

カラスから身を守るために保護色になった、こちらもまた賢い鳩だ。

賢い者同士の戦いは5分に及んだ。

勝者はいじめる方だ。

言うまでもない。

 

ただおもしろかった。

 

こういうことを書くと必ずと断言していいほど、何かしらの学びを最後に書こうとする。

 

ただ断言できる。

鳩の熾烈な争いを見ても僕は学ばなかった。

ただおもしろかった。

なにも学ぼうとしないわけではない。

他の奴らとは違うなんてさらさら思ってもいない。

そんなに傲慢ではないからだ。

純粋におもしろかった。

ただそれだけに留めておきたい。